1976年生まれ。
大阪府出身。
大学卒業後に株式会社JRDBに入社。
予想理論「調教Gメン」を操り、「競馬予想TV!」出演や、競馬誌の連載、書籍の執筆など、さまざまなメディアで活躍。その後フリーとなり、多くのテレビやイベントに出演。
「2歳戦」と聞けば、情報量が少ない、予想が難しいといったイメージになる方は少なくないはず。
確かに2歳戦はキャリアの浅い馬が多く、まして新馬戦ともなれば、初めてレースを走るということで実績から予想することができません。
しかし、みんなが難しいと思っているからこそ、馬券的な妙味が多かったりもします。
私が2歳戦でオススメするポイントは調教。
特に新馬戦に関しては、デビューまでの調教内容で、どのような動きを見せたかということによって、実際のレースで好走できる確率が変わってきます。
そもそも、馬は草食動物なので「群れ」で行動します。
それがサラブレッドになると競走して先頭でゴールすることが目的になりますから、まず新馬に教え込まないといけないことは「追い抜く」こと。
しかも決まった距離を走って追い抜くことが必要になります。
これを自分よりも格上の馬を相手に実践できれば、同世代同士のレースなら抜けた存在になります。
具体例を挙げると2016年に函館芝1200mで新馬勝ちしたモンドキャンノ。
栗東で調教した後、函館でも調教してレースに出走しましたが、栗東在厩時に1600万下と併せて先着しています。
その後も併せ馬では常に1000万下、オープンといった格上を相手にしましたが遅れたことはありませんでした。
こういった馬は新馬勝ちするだけでなく、重賞でも活躍できるだけのポテンシャルを持っている可能性が高く、実際、モンドキャンノは後に京王杯2歳Sを勝ち、朝日杯FSでは2着という実績を残しています。

併せ馬の相手は調教欄を見てください。
馬名とその馬の在籍クラスが明記されていると思います。
調教時計で速いとか遅いを判断することは多少の知識が必要ですが、併せた相手がどのクラスなのかは一目で分かると思います。
もし映像を確認できる環境があれば(グリーンチャンネルやレーシングビュアー)、それを見ることもオススメします。
近年、デビュー前の2歳馬の調教が積極的に公開されており、これを見ると、レースでどんな走りを見せてくれるかということがイメージしやすくなります。
また、デビュー前からこういった情報を得ることで、馬券予想→レース結果という流れを経験すると、その馬が次に走る時には、調教でどんな変化が出るかということも分かると思います。
例えば、デビュー戦で惨敗したとしても、その馬がデビュー前の調教で常に併せ馬で遅れていたとすれば、当然のこと。
しかし、一度レースを経験したことで、今度は併せ馬でも先着が目立つようになった。
そうなれば、レース結果も変わってくるかも知れません。
ここから流れを追っていくと、春のクラシックシーズンが始まる頃にはたくさんの知識が蓄積されていることでしょう。
2歳戦は「GⅠロードへのプロローグ」といってもよいだけに、ぜひ調教を参考に注目してみてください。
